薬物事件で逮捕!不起訴獲得するには?
薬物事件で逮捕
薬物事件で逮捕をされる場合、いくつかのケースが考えられます。
薬物所持
例えば、薬物を所持していた場合です。この場合、麻薬や覚せい剤などが見つかった瞬間に逮捕となってしまいます。
薬物使用
次に薬物の使用です。尿検査などで調べられ、使用が発覚した場合にはその場で逮捕されます。この時、麻薬のように所持では逮捕されても、使用では罪に問えないということがあります。これは麻を栽培する農家などで麻を吸引し、それが反応することがあるためで、最初から罪状には含まれていないため、麻薬を吸引しても逮捕されないというメカニズムになっています。
不起訴を獲得
否認
不起訴を獲得するためには、最初から所持や使用を否認することが第一です。よくあるケースとしては、誰かが罪をでっち上げようとし、その人がいない間に薬物をカバンの中に忍ばせ、そこで警察に連絡をして踏み込ませるということです。
この時、薬物を何者かが入れたというのを証明する必要があり、弁護士に依頼することでそのあたりのことを調べてもらい、不起訴を獲得する動きをしていくことになります。使用も同様であり、一緒にいた人が飲み物の中に混入させ、それを飲まされた場合も該当します。この場合も否認をしていくことが大事です。
常習犯
一方、常習犯として覚せい剤や麻薬などを所持していたり、使用していたりしても、場合によっては不起訴になることがあります。それは、適切な捜査手法がとられなかった場合です。覚せい剤なども証拠品として押収することになりますが、その手続きに瑕疵が認められると適切な捜査手法がとられなかったということで無罪になってしまうことがあります。
無罪になってしまうと検察としては大失態になるため、警察がそうした落ち度をしてしまい、拘留期限まで時間がない場合には、不起訴という形にしていったんは釈放を余儀なくされてしまいます。
芸能人の薬物事件
押尾学、酒井法子など、薬物で話題になった芸能人は多数おります。最近では、清水良太郎容疑者が、風俗嬢に“キメセク”しようとしていたとして、逮捕されましたのが有名です。東京・池袋のホテルで風俗嬢から「薬物を飲まされた」と110番通報があり、尿から覚醒剤の陽性反応が出たため、逮捕されました。
再犯率が高い
薬物は再犯率が高く、平成28年版の『犯罪白書』によると、平成27年に薬物で逮捕された犯罪者1万903人のうち、7128人。実に65.4%が再犯と言われています。
芸能人の中には実際に薬物事件で逮捕されたものの、不起訴になったケースが存在します。それは事件性が低い場合です。使用の用途は全くなかったのに知り合いから譲り受けて捕まり、単に受け取っただけということで不起訴になった人もいます。
薬物事件と弁護士
弁護士に依頼をすることで、その受け渡しに事件性がなかったという主張をしてもらうことになります。そのためには、家に吸引のための道具がない、反社会的な団体とのつながりがない、周辺の人物に薬物事件に絡んでいる人がいないなどの状況証拠を揃え、判断をしてもらうことになります。
ただ、基本的に起訴される可能性が高く、示談で何とかなるものでもないため、多くの場合は起訴されることになります。ただ、検察側が、このままでは公判が維持できないと判断をしてくれれば起訴は回避されるため、その部分を弁護士としては考える必要があり、そうした知恵を接見の際に伝えることができます。
ただ、事件が事件だけに接見をすることを認めないケースもあります。それだけ起訴を回避することは難しいことと言えます。